焼き鳥の魅力にはまり続けて~

m_yakitori私がこどもの頃、父親が何かしら会社の宴会で遅く帰宅するときには、決まってお土産の焼き鳥を買ってきてくれた。

忘年会・新年会などの宴会に父親が出かけると、眠い目をこすりながら、必死に起きて待っていた記憶がある。

そんな焼き鳥は室蘭出身だったこともあり、甘辛いタレにどっぷりと浸った豚肩ロースの串に、これでもかというほどの洋がらしが銀のカップに入っていた。

おそらく父親が律儀に買ってきてくれてた室蘭焼き鳥のせいで、あの頃から焼き鳥なるものの魅力に取り憑かれてのいるのは言うまでもない。

そして子どもの頃に父親に連れられて、行ったことのある居酒屋には、室蘭が故に焼き鳥は全て「精肉」と表示された豚のみだったのである。

そんな土産も私が中・高校生になる頃には見なくなり、父親と居酒屋へ行くなんてことも、未成年だったため無くなってしまった。

それから数年、札幌へ出て来て自分の力で居酒屋の暖簾を潜るようになってから、はじめて焼き鳥屋へ行った時の衝撃は今でも忘れられない。

IMG_4477焼き鳥のメニューに「鳥」もあるではないか!

あたりまえの話なのだが、精肉といえば豚しか見たことのなかった自分にとって、鳥せい、豚せいとメニューにあることは驚きだったのである。

焼き鳥に鳥がある!←今思えばおかしなサプライズだ。

さらには、タレだけじゃなく塩もある。それはオーダーを受けた際に店側から「味はどういたしますか?」と尋ねてくれるのだ。

衝撃だった。自分の知る世界がいかにちっぽけで、狭いところで生きてきたのだろうと、焼き鳥屋へ行って思ったのだ。

そんな経験をしたのが「北24条」だったのです。

IMG_4491これが私の焼き鳥狂いに火がついたきっかけかもしれない。

今までは「精肉(豚)・鳥皮・ハツ・ガツ・つくね」くらいしか目にしたことがなかったのに、札幌の焼き鳥屋のメニューはまぁ、数が豊富ですこと。

鳥は鳥でもセセリがあったりポンポチがあったり、場所によっては牛串なるものまである。

先日、田舎へ帰省した際に昔馴染みと居酒屋へ行ったのだが、室蘭も大手チェーン店が進出していて、メニュー豊富な居酒屋があたりまえになっているのを見て、自分が一昔前の昭和の人間なんだなと思ってみたりもした。

あの、室蘭の繁華街の場末感たっぷりな雰囲気を懐かしく思ってみたりした。

おそらく子どもの頃から豊富なメニューがあたりまえの環境で育っていると、こういった感激は得られなかっただろう。

それからというもの、私は焼き鳥のある店に何かしら理由をつけては友人を誘って行くことになる。

そして、焼き鳥には食べ方もあるんじゃないかと勝手に考えてみた。

 

~焼き鳥 串奉行論~

IMG_4260自分が焼くワケではないのに串奉行とはこれいかに!

しかし、食べ方にはこだわりたい!

大勢で居酒屋へ行った際に、串物が人数分当たらない場合は仕方ないとして、焼き鳥はお店が1本1本こだわって焼いて、客の前に出されるときはそれが完成系だと考えている。

よって、焼き鳥を丁寧に串からはずして、箸でひとつずつ口に運ぶのは邪道ではないだろうか?

ましてや力の弱い女子が、肉を箸で挟んで串から抜こうとした際に、力余って肉をどこかへ飛ばしてしまうなどという行為はお店に失礼極まりない。

1個(本)作品を壊してしまったあげく、食べれないものにしてしまうのだ。

出来れば一人1本ずつ当たるようにオーダーして、出てきた串は自分の担当である。1個(本)作品は串を持って口へ運び、そのまま齧り付いて肉を串から引き抜いてほしいと考えるのだ。

それが、お店がこだわって焼いてくれた完成形を、一番美味しい状態で堪能できる食べ方じゃないだろうか?

火加減を間違えたり、タイミングを見誤ったりすると、串は燃えて折れ、千切れてしまう。

なので職人技が光る串もあっての、焼き鳥なんではないかと思っているのだ。

焼き鳥を食べる際は、綺麗なお姉さん達も串を持って噛み付き、串を横にスライドさせて引き抜いて欲しい。

決して、皿の上にひとつずつバラさないで食べようではないか。

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これが「つくね」になった場合も同じ考えである。

お店によっては「つくね」は形状が色々異なる。串にミートボールサイズで数個刺されている場合から、箸にてんこ盛りに盛ったものまで様々だ。

ただ言えるのは、どちらも目の前に出された形が完成形である。

バラしたり、ほぐしたりして、箸で口に運ばずに、直接頬張ってもらいたい。それが一番美味しいに違いないからだ。

 

そんなわけで、焼き鳥というものについて熱く語ってしまったが、総括してみようと思う。

串に刺して焼くという焼き鳥ほどシンプルな料理は他にはなかなか無いのかもしれない。だが味に差が出るのも確かじゃないだろうか・・・

お店のこだわりや、気持ちが伝わるのも焼き鳥ならではのいいところ。

幸い、北24条には焼き鳥屋もたくさんある。

これからも北24条の地で串を右手、お酒を左手に、お店の出してくれた完成形を堪能し続けようと思う。
そして「サイトに掲載してもいいよ」って言ってくれる焼き鳥屋を、探しに行こうと思います。

 

写真:
焼鳥屋 鳥雅
やきとり伊とう
蕎麦鳥
そば居酒屋 純平
※室蘭焼鳥は自家製