北24条 「なると」のジャンボつくねを再現

時間が過ぎてしまうということは、時に残酷なこともあります。
大好きだった人や場所が無くなってしまった時に、それらにファンが多ければ多いほど人々は落胆してしまうでしょう。

IMG_4246映画俳優、高倉健さんや菅原文太さんの訃報をニュースで知ったのと同じくらい北24条のファン達に衝撃を走らせたのが、今年の夏に北24条の老舗「なると」閉店のニュース。

そんな衝撃がある意味伝説化するものだと思います。

しかし、厨房で長らく「なると」の焼き物の火の番をしていた伊藤さんが独立して小さな居酒屋をはじめてました。
旧なるとの向かい側、岩崎ビル1Fの奥にて営業している「やきとり伊とう」である。

カウンター7席ほどの小さなお店だが、キレイに整理された店内は居心地がよく、伊藤さんとも対面で話しができる距離感が素敵です。

やきとり 伊とう

IMG_4248縁あってオープンの情報もいち早く得ていた自分は、オープン時からよく足を運んでいるのだが、閉店してしまった「なると」のファンとしては、伊藤さんの焼く「やきとり」が昔を思い出して感慨深いものがある。

そう、なるとの味は伊藤さんの味なのである。

北24条で長らく愛されたあの味は、伊藤さんのお店に引き継がれているのです。

あの大ぶりの豚串をまた食べたい!と思った人は北24条の「やきとり伊とう」へ足を運べば食べれるのである。

そして先日、お店に伺った際に北大生時代に「なると」へ通ったという友人と、無理を言って作ってもらったのが、今や北24条では伝説化している「なるとのジャンボつくね」である。

若かりし頃に食べた、あのジャンボつくねの味が忘れられない人も多いはず。

ただ、これは通常のメニューには存在しない。
何度も通って、人となりを伊藤さんに知ってもらって、ある程度こういったワガママを言える人間関係を作らないと、ちょっと頼めない代物かもしれない。

常連さんの中では、あえて電話で「つくねある?」と尋ねたうえ、本数を予約する人もいるという。

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おもむろに割り箸に握りつけたつくねの大きさが目に入った時、「そうそうこれだ!」と納得してしまった。正直、この大きさのつくねを炭火のみで焼き上げるには、相当のコツがいるのではないかと感じてしまう。

絶妙な火加減と技術で焼き上げた「つくね」を目の前にした時には、ファンだった人達には感動を与えることができる逸品だと感じた。

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伊藤さん曰く「なると時代よりは若干小さめだけど」とのことだったが、長らくあのつくねを目にしていなかった自分達には、あの当時見たつくねもこのくらいだったのでは?と思うほどの大きさだった。

ジューシーに焼き上げられたそれを食べ、その美味しさにも驚かされました。

先にも書いたように、このつくねはそもそもメニューには存在しないので軽々しくオーダーはしないで下さい。
まずは、「やきとり伊とう」へ通い常連になって、なると時代の話で盛り上がるなり、北24条の話題なりで伊藤さんと仲良くなって、「そういえば、昔なるとにあったあの大きなつくねは・・・」みたいな話をできるようになっていただきたい。

そして、つくねだけじゃなく、焼き鳥も昔からのなるとファンにとっては、食べながら色々なことを思い出させる懐かしい美味しさなので、こちらもお店へ行った際には存分に楽しんでいただきたい。

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古きよき時代の居酒屋には、こういった人間関係と風情があったのだと感じてしまうのが「やきとり伊とう」かと。

昨今の大型チェーン大衆居酒屋には無い、お店の”親父”と客との間で繰り広げられるドラマが、こういった小さな居酒屋にはあるのだと。

北24条の地には、そういった個人で経営されてる居酒屋がたくさんあるので、自分にとって落ち着く行き着けのお店を探すのに持って来いの地域だと感じてます。

この度は無理を言って「ジャンボつくね」を焼いていただきありがとうございました。

やきとり 伊とう